ここ最近、国内での男子バレーボール人気が再燃しています。理由は単純で、バレーボール男子日本代表が強いから。今の日本代表には誰もが認める日本のエース「石川祐希選手」や圧倒的なパワーと確かな技術を兼ね備えた「西田有志選手」をはじめ、世界と対等以上に戦える選手が数多く育ってきおり、史上最強といっても過言ではないと思います。
一方で、世界にも凄い選手は沢山います。バレーボール男子日本代表が世界と対等に戦えるレべルにいる今だからこそ、世界にはどんな強者達がいるのかを紹介していきたいと思います。今回の記事では世界最強の選手を紹介していきたいと思いますが、ポジションの違う選手を比較することが難しいので、今回はランキング形式でアウトサイドヒッターの最強選手を紹介していきます!※各選手のプロフィールは2024年8月時点のものです。
■目次
・1位‗ウィルフレド・レオン(シル・サフェーティ・ペルージャ/セリアA)
・2位‗イアルバン・ヌガペト選手(モデナ・バレー/セリアA)
・3位‗石川祐希選手(シル・サフェーティ・ペルージャ/セリアA)
・4位‗トリ―・デファルコ選手(ジェイテクトスティングス/SVリーグ)
・5位‗アレクサンデル・シリフカ選手(サントリーサンバーズ大阪/SVリーグ)
世界最高峰の実力と実績を兼ね備えたアウトサイドヒッターの選手を紹介・解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
1位‗ウィルフレド・レオン(シル・サフェーティ・ペルージャ)
1位はポーランド代表の「ウィルフレド・レオン」選手。年齢が31歳とバレーボール選手としてはベテランの域に入っては来ていますが、高さ・パワー・テクニックは他の選手を圧倒しています。
キューバ出身ではありますが、バレーボールの国であるポーランドに帰化し、代表の中心選手として活躍をしています。また、クラブはセリアA(イタリア)の名門ペルージャに所属しており、国際大会・クラブチームのいずれでも世界トップクラスの環境でエースとして君臨する選手。
ウィルフレド・レオン選手を1位にした理由は「高さ・強さ・テクニック」を考えられないレベルで兼ね備えているからです。385㎝という圧倒的な最高到達点の高さ。世界最高速度(138㎞)でサーブを放つパワー。力でゴリ押しするだけではなくコースや角度を工夫するテクニック。バレーボールで得点するために必要な能力のすべてが世界最高の水準であるウィルフレド・レオン選手はまさに世界№1にふさわしいですね。
ウィルフレド・レオン選手のプロフィール
出身地 | キューバ |
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生年月日 | 1993年7月31日 |
身長/体重 | 201㎝/85kg |
最高到達点/ブロック | 3m85㎝/3m46cm |
利き腕 | 右 |
所属チーム | シル・サフェーティ・ペルージャ ※2018年~ |
ポジション | アウトサイドヒッター |
ウィルフレド・レオン選手のスーパープレー集
2位‗イアルバン・ヌガペト選手(モデナ・バレー/セリアA)
2位はフランスが誇るファンタジスタ「イアルバン・ヌガペト選手」。東京五輪・パリ五輪では2大会連続で金メダルを獲得。2020年に行われたネイションズリーグで初優勝。ワールドリーグでのタイトル獲得などなど、数多くの栄冠をフランスにもたらした英雄です。
イアルバン・ヌガペト選手のプレースタイルはまさに「変幻自在」。クルクルと周りながら背面ショットを決めたかと思えば、インナーの鋭いコースに強打を叩き込む。相手ブロックがムキになって止めにきたら軽やかなフェイントやブロックアウトで翻弄する。さらにフェイクセットも得意であり、トリッキーなプレーの精度も高いです。実は石川祐希選手がフェイクセットを使うようになったのはヌガペト選手から影響を受けたからだそうです。
これからも多くのバレーボールファンに「ワクワクする強さ」を見せてくれるだろうファンタジスタに要注目ですね。
イアルバン・ヌガペト選手のプロフィール
出身 | フランス |
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生年月日 | 1991年2月12日 |
身長/体重 | 194㎝/93kg |
最高到達点/ブロック | 3m58㎝/3m27cm |
利き腕 | 右 |
所属チーム | モデナ・バレー ※2017年~ |
ポジション | アウトサイドヒッター |
イアルバン・ヌガペト選手のスーパープレー集
3位‗石川祐希(シル・サフェーティ・ペルージャ)
3位は「日本バレーボール界の至宝」こと、石川祐希(いしかわ ゆうき)選手。贔屓目無しで世界最高峰のアウトサイドヒッターだと思います。石川選手は中央大学在学中から世界屈指のバレーボールリーグであるセリアA(イタリア)に挑戦し、若手選手の海外挑戦への道を切り拓いてきた選手。パワーバレー・ミラノの中心選手として、チーム史上初のべスト4入りに導くなど実績を積み重ねており、来シーズンはウィルフレド・レオンが所属するシル・サフェーティ・ペルージャに移籍します。日本バレーボールの歴史上、最も海外リーグで活躍している選手です。
身長192cmと世界の名だたる名プレイヤー達と比較すると小柄ですが、類まれなセンス・運動性能を基盤とした異次元なオールラウンダーぶりで世界最高峰の舞台で活躍しています。「破壊力のあるサーブ・安定感抜群のサーブカット・レフト、ライト、バックのどこからでも得点を狙えるスパイクのセンス」。近代バレーボールの申し子と言っても過言ではないでしょう。また、石川選手と言えばバックアタックの体勢からトスを上げる「フェイクセット」も有名ですね。
純粋なパワーや高さではウィルフレド・レオン選手に劣りますが、センスやテクニックでは負けていないです。来シーズン、ウィルフレド・レオン選手と同じチームで活躍する石川選手が楽しみでなりません。
石川祐希選手のプロフィール
出身 | 愛知県岡崎市 |
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生年月日 | 1995年12月11日 |
身長/体重 | 192㎝/84kg |
最高到達点/ブロック | 3m51㎝/3m30cm |
利き腕 | 右 |
所属チーム | シル・サフェーティ・ペルージャ ※2024年~ |
ポジション | アウトサイドヒッター |
石川祐希選手のスーパープレー集
4位‗トリ―・デファルコ選手(ジェイテクトスティング/SVリーグ)
4位はアメリカ代表の若き点取り屋「トリ―・デファルコ選手」。代表には2019年から招集されており、ワールドカップで銅メダル獲得・ネイションズリーグで銀メダル・そしてパリ五輪での銅メダル獲得に大きく貢献。クラブチームでも2023‐24シーズンにポーランドのプルスリーグでベストアウトサイドヒッターに選ばれるなど、輝かしい結果を出し続けています。
トリ―・デファルコ選手は26歳とアメリカ代表の中では若手であり、年々進化を続けている選手。近い将来アメリカ代表を背負う選手になることは間違いありません。スパイクの破壊力は世界トップクラス。素早い助走から速いトスをフルパワーで叩き込む姿は爽快の一言。渾身の一撃の破裂音は相手レシーバーからしたら恐怖でしかありません。パワー系の選手かと思えばトリッキーなプレーも得意でアメリカ代表の豪華なアウトサイドヒッター陣の中でも最も攻撃力のある選手です。さらにレセプションが得意であり非常に高い安定感を誇っています。
トリ―・デファルコ選手は2024/25シーズンからジェイテクトスティングスでプレーすることが決まっています。ぜひ、会場で世界レベルのスパイクから放たれる破裂音を聞いてみてください!
トリ―・デファルコ選手のプロフィール
出身 | 千葉県旭市 |
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生年月日 | 2003年10月13日 |
身長/体重 | 194㎝/83kg |
最高到達点/ブロック | 3m60㎝/3m25cm |
利き腕 | 右 |
所属チーム | 法政大学(ジェイテクトスティング ※2024年~ |
ポジション | オポジット |
血液型 | O型 |
趣味 | 洋服 |
プレースタイル | スパイク&ブロック |
トリ―・デファルコ選手のハイライト動画
5位‗アレクサンデル・シリフカ(サントリーサンバーズ大阪)
5位はポーランド代表のアレクサンデル・シリフカ選手。2023年までプルスリーグ(ポーランド)の強豪チームであるザクサでキャプテンを務めていた選手。プルスリーグでのタイル獲得(2018/19、2019/20、2021/22シーズン)、欧州チャンピオンズリーグ2連覇(2020/21、2021/22)に大きく貢献した選手です。
アレクサンドル・シリフカ選手はサウスポーの技巧派。難しい二段トスからでも精度の高いストレートとクロスを打ち分けることができます。また、ディフェンスにも定評がありレセプション(サーブカット)やつなぎ(二段トス)も安定しています。ディフェンス面で特に優れているのがブロックです。手の出し方や位置取りがセンスとしか言いようがありません。スパイクの技術の高さ・ディフェンスでの貢献度から世界最高峰の技巧派アウトサイドヒッターだと言えます。
アレクサンドル・シリフカ選手は2024/25シーズンからサントリーサンバーズ大阪に移籍することが決定しています。世界レベルの技術を会場で見れる貴重なチャンスですね!
アレクサンデル・シリフカ選手のプロフィール
出身 | ポーランド |
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生年月日 | 1995年5月24日 |
身長/体重 | 196㎝/88kg |
最高到達点/ブロック | 3m40㎝/3m15cm |
利き腕 | 左 |
所属チーム | サントリーサンバーズ大阪 ※2024年~ |
ポジション | アウトサイドヒッター |
アレクサンデル・シリフカ選手のスーパープレー集
まとめ
今回紹介した世界最強のアウトサイドヒッターランキングはいかがでしたでしょうか?バレーボールファンの方からしたら、「いや。あの選手を入れるべきだ!」とか「順位を変えた方がいい!」などのご意見もあるかもしれませんが、紹介した5名の選手が世界最高峰であることは間違いありません。そんな世界最高峰の選手が2人(アレクサンドル・シリフカ選手・トリ―・デファルコ選手)もSVリーグに参戦するのは驚きですよね。世界トップレベルの選手がリーグに参戦することで、日本人選手のレベルも上がってきているように思います。男子バレーボール日本代表の強さの秘訣はSVリーグのレベルアップにもあるのかもしれませんね。
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