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セッター必見!トスを安定させるためのポイント解説【バレーボール】

【トスが安定しないセッター】

「セッターなのに思ったところにトスを上げることができない。大事なところでいつもトスミスをしてしまう。自信をもって試合に出場するためにトスが安定するポイントやどんなコツを教えて欲しい!!」

 

セッターはスパイカーにトスを共有するチームの心臓部であり、司令塔。バレーボールにおいて非常に重要な役割を持つポジションです。セッターの良し悪しで勝敗が左右されると言われていることから、悩んでいる選手がたくさんいます。そこで、本記事ではこれからセッターに挑戦してみようという人」から、今まさに「トスについて悩んでいるセッター」に参考してもらえるセッターのトスを安定させるためのポイントやコツを解説していきたいと思います。

■コンテンツ

■セッターの役割と重要性とは?

■トスを安定させるためのポイント

■トスの種類とコツを解説

■打ちやすいトスをあげるためのコツ

今回の記事では「セッターの役割と重要性とは?」「トスを安定させるためのポイント」「トスの種類とコツ」「打ちやすいトスをあげるためのコツ」の4つのコンテンツを解説していきます。5分で読める記事なのでセッターに興味のある人も今まさにセッターをしている人も、ぜひ最後まで読んでみて下さい。

■セッターの役割と重要性とは?

・セッターの役割と重要性とは?

・セッターの役割とは?

バレーボールは3回のプレーで相手コートにボール返球するスポーツです。①レシーブで相手の攻撃を防ぐ。②レシーブされたボールを攻撃できるように繋ぐ。③繋がれたボールで相手チームに攻撃(スパイク)する。セッターとは主に②を担当する選手のことを指します。2本目のボールをスパイクが打てるようにアタッカーにトスをするのが仕事であり、どのスパイカーにトスを上げるのかを決めて攻撃を組み立てるのもセッター。攻撃の起点となるセッターはコート上の第2の監督であり、チームの「司令塔」と呼ばれる重要な役割をもつポジションなのです。

・セッターの重要性とは?

攻撃の起点となるセッターが機能していないと、どれだけ優秀なスパイカー(攻撃陣)がいても試合に勝てません。逆にスパイカー(攻撃陣)が物足りなくてもセッターのトスや采配が安定していれば勝利することができます。また、レシーブが多少乱れても精度の高いトスを上げることができるセッターがいれば、守備陣が安心してプレーすることができるのでディフェンスのミスも減ります。有能なセッターは攻撃力を最大限引き出し、ディフェンスにも安定感を与え、チームを勝利に導いてくれる存在というわけです。

■トスを安定させるための3つのポイント

■トスを安定させるための3つのポイント

トスを安定させるためのポイントは4つ。ポイントをしっかりと意識して常に精度の高いトスを上げられるようになりましょう。

①ボールの落下地点に素早く入る

②トスを上げたい方向に右足のつま先を向ける

③常に同じ位置でボールを捉える

④肘ではなく手首でボールを押し出すイメージをもつ 

①ボールの落下地点に素早く入る

トスを安定させるためには、「動きながらトスを上げないこと」です。素早く落下地点に入り、静止した状態でトスを上げることが大切。ボールの落下地点に入りながらトスを上げているセッターをよく見かけますが、体の軸が不安点でボールの軌道が安定していません。落下地点に素早く入るコツとしては、レシーブの面の向きを良く見ておくことです。レシーブの面とはレシーブの際に手を組んだ時の手首から肘上くらいまでのこと。基本的には、レシーブの面が向いている方向にボールは飛んでいくので、事前に確認をしておくことで素早く落下地点を予測することができます

②トスを上げたい方向に右足のつま先を向ける

まず、セッターはトスを上げる際に必ず右足を前に出すようにしましょう。よく「壁」を作ると表現されますが、右足と右手を軸にすることでボールの軌道が安定し、ネットから遠いトスやネットに近すぎるトスを減らすことができます。軸となる右足のつま先をトスを上げたい方向に向けることで、自然と体を上げたい方向に向けることができます。上半身だけを上げたい方向に向けても下半身が違う方向を向いているとトスを上げる際に方向がズレてしまいます。まずは下半身を上げた方向に向ける。そのためにつま先を意識してみるようにしましょう。

③常に同じ位置でボールを捉える

常に同じ位置でボールを捉える。簡単そうですが、意外と出来ている選手は少ないです。まず、正しいボールの捉える位置ですが、セッターの場合は普通のオーバーハンドパスよりも高い位置で捉えるようにしましょう。髪の毛の生え際よりも少し頭頂部よりくらいのイメージです。少し高い位置で捉えることでバックトス(ライトへのトス)も上げやすくなり安定します。上げる位置がバラバラだと小手先でトスをコントロールしてしまうので、トスの高さを一定にすることが非常に難しいです。常に同じ位置でボールを捉えられるように素早く落下地点に入ることから意識しましょう

トスの種類とコツを解説

■絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選

トスの種類は大きくわけて「スタンディングトス」「ジャンプトス」「アンダーハンドトス」の3つ。それぞれのトスの特徴とコツを解説していきたいと思います。

・スタンディングトス

「スタンディングトス」はトスの基本中の基本。両足を地面に付けた状態でトスを上げます。トスが最も簡単に安定するトスではありますが、低い位置からトスをあげる形になるので、相手ブロッカーに上げるところを読まれやすいです。セッター初心者や大事な場面でミスをできない時などはスタンディングトスでセットアップするようにしましょう。コツとしては、「トスを安定させるための3つのポイント」で解説していることを丁寧に実践することです。相手のブロックを付かせないために無理矢理トスのスピードを上げたり、フェイントをかけたりするのはやめておきましょう。スタンディングトスは基本を守りスパイカーが気持ちよく打てるトスあげる。ということを意識することが大切です。

ジャンプトス

ジャンプトスはその名の通り、ジャンプをしてトスを上げます。ジャンプトスは高い位置からトスをあげるので、スパイカーの打点により近いところから上げることができます。打点とトスの出発点の距離が近いのでスパイカーはタイミングを合わせやすく、相手ブロッカーはトスからスパイクが打たれるまでの時間が短いので、ディフェンスし辛いです。ジャンプトスのコツは2つ。1つ目は「真上にジャンプする」です。踏み切る位置と落下地点がズレると横や前後に流れながらトスを上げてしまいます。ジャンプしている姿勢がブレるとトスをコントロールすることが難しくなるので、素早く落下地点に入り真上にジャンプすることを心がけましょう。2つ目は「ジャンプしながらトスをあげない」です。ジャンプトスでボールを捉えるタイミングはジャンプが頂点に達した時。ジャンプしながら上げると体が上に持ちあがる勢いを逃がすことができずにトスが飛び過ぎてしまったり、勢いを意識し過ぎて逆に短いトスになってしまいます。ジャンプトスは「ジャンプをする」という行程が一つ多いので、素早く正しい落下地点を判断することが重要です

アンダーハンドトス

アンダーハンドトスは、アンダーハンドパスでトスをあげるだけ。通常の場面でアンダーハンドパスを使うことはほとんどありませんが、レシーバーの返球が低くてオーバーハンドパスでトスが上げられない時や、落下地点が遠くて間に合わない場合などに使います。アンダーハンドトスで重要なことは「頂点を作る」ということです。スパイカーからすると低い位置から上がってくるボールであり、二段トス気味になる場合が多いアンダーハンドトスはタイミングを取るのが難しくスパイクを打ちにくいです。なので、セッターとスパイカーのちょうど真ん中あたりに頂点を作り、山なりのトスを上げることを意識ましょう。コツはスパイカーの位置に上げようとせず、「頂点」を狙ってトスを上げることです。スパイカーが余裕をもって入ってこれるように時間を作ってあげられることを優先しましょう

■打ちやすいトスをあげるためのコツ

■打ちやすいトスをあげるためのコツ

最後にスパイカーが打ちやすいトスをあげるためのコツについて、解説をしていきたいと思います。トスはとにかく上げておけばいい。というものではありません。「質」がとても重要であり、セッターとしてレベルアップするための秘訣です

打ちやすいトスとは?

打ちやすいトスとは、「高いとか低い」又は「ネットに近いとか遠い」とかボールの軌道のことではなく、トスの球質自体がアタッカーにとって打ちやすいかどうかということ。そして、アタッカーが打ちやすい球質とは、ちたいポイント(打点)でボールの勢いが失速するトスのことです。勢いがあるトスはスパイカーがタイミングを取り辛いですし、ミートするのも難しいです。アタッカーの手元でボールが止まるようなトスであれば、コースの打ち分けの選択や相手ブロッカーを見る余裕を与えてあげることができます。

トスをスパイカーの手元で失速させるコツ

ただ単に失速するトスだとそれは単なる「力のないトス」。ただ遅いトスは逆にスパイカーがタイミングを取りにくく、ある程度の勢いがあるトスの方が打ちやすいです。平行トスでもクイックへのトスでもスパイカーの「手元」で失速させることが肝。質の良いトスをあげるのに大切なのはボールを捉えて手元から送り出す時に「親指でボール押し出す」ということ。親指でボールを押し出すと逆回転がかかったトスになり、スパイカーの手元で失速する球質になります。親指だけで強く押し出し過ぎると逆回転が強くなり過ぎて、伸びのないトスになってしまうので、ちょうどいい球質のトスにするのにはどれくらいの力で親指を使うかを研究してみて下さい

まとめ‗ポイントを押さえてどんどん上達しましょう!

今回は、セッター向けに「トスを安定させるためのポイント」を解説しました。

■セッターの役割と重要性とは?

■トスを安定させるためのポイント

■トスの種類とコツを解説

■打ちやすいトスをあげるためのコツ

セッターは勝敗を左右するポジションであり、要求される技術やメンタルは上級者でも頭を悩ませます。ですがチームの司令塔としてスパイカーを操り、チームを勝利に導く快感はセッターにしか得られない特別なもの。これからセッターに挑戦してみたい人。今セッターとして思い悩んでいるという人は、ぜひ本記事で解説したポイントやコツを参考にしてもらえると幸いです!!

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