【オーバーハンドパスが苦手な人】
「オーバーハンドパスが全然飛ばない。思ったところに返球できないし、よくドリブルの反則も取られてしまう。どうやったらオーバーハンドパスが上手になるのか教えて欲しい!!」
オーバーハンドパスはバレーボールの基本的なプレーの一つですが、感覚を掴むまでに時間がかかるプレーと言われています。実は経験のある選手でも飛距離が出なかったり、返球が安定しないなどの悩みを持っているくらい奥の深いプレーです。そこで、本記事では初心者の人にはもちろん、上級者の人にも参考してもらえるオーバーハンドパスに関するポイントや練習方法を解説したいと思います。
■コンテンツ
■オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント
■絶対にやるべきオーバーハンドパスの練習3選
■滑らかなハンドリングを習得するためのコツ
今回の記事では「オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント」、「絶対にやるべきオーバーハンドパスの練習3選」、「滑らかなハンドリングを習得するためのコツ」の3つのコンテンツを解説していきます。オーバーハンドパスが苦手な人も、そうでもない人も、ぜひ最後までお付き合い下さい。
■オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント
■オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント
オーバーハンドパスを上達させるためのポイントは4つ。どういったところがポイントなのかをしっかりと意識することで、ミスを減らして安定したオーバーハンドパスができるようになります。
①頭を上下に動かさないこと
②ボールを捉える位置を意識する
③前方の足と後方の足の役割を理解する
④オーバーハンドパスをした後の手の形を意識する
①頭を上下に動かさないこと
オーバーハンドパスでもアンダーハンドパスでもボールの落下地点を正しく見極めるために重要なことが視界を安定させることです。頭が上下に動いてしまうと視界も上下にブレてしまいます。なので、落下地点を予測する際は、目だけでボールを追うように意識しましょう。イメージとしては常にアゴを少し引いた状態にして、上目遣いでボールを見ます。目線だけでボールを追うことで視界を安定させて、落下地点を正しく見極めることができます。
②ボールを捉える位置を意識する
オーバーハンドパスでドリブルを減らし、飛距離を安定させるために重要なのがボールを捉える位置です。よく見かけるのは顔の前でボールを捉えてパスをしてしまっている人。顔の前でボールを捉えると力がボールに伝わらず飛距離が出ません。また、直線的な軌道を描きやすくなり、質の悪いパスになりがちです。オーバーハンドパスでの正しいボールの捉える位置はおでこの斜め45度上あたりです。おでこからの距離は手のひら1個分くらいの位置が理想ですね。下半身からの力をしっかりとボールに伝えることができて飛距離も伸び、パスの質も向上しますので、意識してみましょう。
③前方の足と後方の足の役割を理解する
オーバーハンドパスはどちらの足が前に来ても問題はありません。大切なのは役割を理解すること。前方の足はパスの方向を定めるのに重要な役割を持ちます。まずは、ボールを飛ばしたい方向に前方の足のつま先をしっかりと向けることを意識しましょう。身体を向けることに一生懸命になる人が多いですが、つま先を向ければ身体は自然と飛ばしたい方向に向きます。後方の足は飛距離を出すための働きをします。パスの構えから後ろの足をやや前方に伸ばすことでボールの力を伝えます。まずはボールの落下地点に入ったら、前足のつま先を飛ばしたい方向に向ける。次に後ろ足を伸ばす力でボールを飛ばす。ということを意識して練習してみて下さい。
④オーバーハンドパスをした後の手の形を意識する
ボールが手に触れる前やパスを出す時の手の形を意識しがちですが、重要なのはパスを出した後の手の形です。パスを出した後の正しい手の形は人差し指と親指の指先が飛ばしたい方向にしっかりと向いた状態です。右手と左手の位置がズレていたり、人差し指と親指が明後日の方向に向いているとパスは安定しません。逆にボールが手に触れる前の手の形が多少崩れていてもパスを出した後の手が正しい形になっていれば、ある程度安定してパスを出せます。
■絶対にやるべきオーバーハンドパスの練習3選
■絶対にやるべきオーバーハンドパスの練習3選
オーバーハンドパスを上達させるために取り組んで欲しい練習方法が「ワンタッチオーバーハンドパス」「ロングパス」「体育座りオーバーハンドパス」の3つ。ここまで解説してきた4つのポイントを意識しながら、ぜひ実践してみて下さい!
・ワンタッチオーバーハンドパス
まずは「ワンタッチオーバーハンドパス」。オーソドックスな練習方法ですが、パスの向上い最適だと思います。練習方法は2人1組でオーバーハンドパスをする際に、直上パスを挟んで相手に返球します。
①相手にオーバーハンドパスをする
②パスしてもらったボールを自分の直上にオーバーハンドパスで上げる
③直上に上げたボールを相手にオーバーハンドパスで返球
④②~③の繰り返し
まず、アゴを引いた状態でしっかりと直上にパスをするためには顔の前ではなくおでこの前でボールを捉えなければなりません。ワンタッチオーバーハンドパスの練習をすることで、自然と正しい位置でボールを捉えられるようになります。また、直上に上げたボールは自分に向かってくるボールよりも簡単にパスをすることができるので、前後の足の使い方やパスの後の手の形など確認をするのに適しています。初心者の基礎練習としても、上級者のアップとしてもやっておくべき練習ですので、ぜひ試してみて下さい。
ロングパス
続いてはロングパスです。地味な練習なので、やりたがらない選手も多いですが非常に重要な練習です。オーバーハンドパスで飛距離を出せるようになればなるほど、安定感が増してミスをすることが減ります。仮に6メートルしかパスを飛ばせない人が6メートル離れている人にパスをする際には、全力でオーバーハンドパスをしなければなりません。しかし、10メートルの距離を飛ばせる人であれば、半分の力でパスが届く。ということになります。全力でボールをコントロールするよりも、力まずにボールをコントロールした方が簡単ですし、安定しますよね。飛距離を伸ばすためには4つのポイントで解説をした「後方の足」をしっかりと意識することです。後方の足を曲げた状態から伸ばすことで、しっかりとボールに力を伝えるように意識して練習してみましょう。
体育座りオーバーハンド
最後に解説するのは「体育座りオーバーハンドパス」です。文字通り体育座りになって2人1組でオーバーハンドパスをする練習です。下半身を使うことができないので、上半身と手首をうまく使う必要があります。上半身と手首をうまく使えるようになると体制や姿勢が不安定な状態でも正確なパスをすることができるようになります。また、腕の力でパスを飛ばす必要があるので、腕で飛ばす感覚が身に付きます。そうすると、立った状態でオーバーハンドパスをするときに下半身の力を利用しながら腕でもパスを飛ばすことができるようになるので、オーバーハンドパスの飛距離を大きく伸ばすことがでいます。
紹介した3つの練習方法は必ず実践すべき練習ですが、そのほかにもオーバーハンドパスを上達させる練習はたくさんあります。参考になりそうな動画を貼っておきますので、興味のある人は視聴してみてください。
■滑らかなハンドリングを習得するためのコツ
■滑らかなハンドリングを習得するためのコツ
指先だけでボール弾いてしまい、キレイにパスができない。上手な人はオーバーハンドパスをするときに音が出ないのに、自分は「ボコッ」と音がする。などなど、オーバーハンドパスのハンドリングに悩んでいる選手は少なくありません。なので、最後にハンドリングのコツを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ボールは迎えに行くのではなく受け入れる
ハンドリングが苦手な選手に多いのが、ボールを迎えに行ってしまい指先だけで弾いてしまっていること。迎えに行くことで手首が固くなり、柔らかいタッチをすることができなくなってしまいます。オーバーハンドパスは人差し指と親指を軽く前方に向けた状態でボールが指先に触れるまで待ちます。ボールが「触れた」と感じたら手首を柔らかく使いながら受け入れます。受け入れた後にボールを押し出してあげれば、柔らかいオーバーハンドパスができるようになりますので試してみて下さい。
両脇を締めすぎない
よく脇を締めた状態でオーバーハンドパスをするのが正しい。と思っている選手や指導者がいたりしますが、脇の締めすぎはおすすめしません。両脇を締めすぎると親指が上を向いてしまいボールを持つ癖が身に付いてしまいます。基本は「腕と肘」「人差し指と親指」の両方で三角形を作ることです。三角形を作ることで両脇の開きがちょうど良い状態になります。自然と両脇が正面に向かっている状態になりますので、チェックしながら練習をしてみて下さい。
まとめ‗ポイントを押さえてどんどん上達しましょう!
今回は、「オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント」を解説しました。
■オーバーハンドパスを上達させるための4つのポイント
■絶対にやるべきオーバーハンドパスの練習3選
■滑らかなハンドリングを習得するためのコツ
オーバーハンドパスはコツや感覚を身に付けるまでに少し時間がかかります。ただ、オーバーハンドパスが上達することで、ゲーム中で活躍できる場面や状況はどんどん増えていきますので、本記事で解説した4つのポイントと練習方法を実戦してみて下さい!
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