Volleyball

アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント【練習方法紹介】

【アンダーハンドパスが苦手な人】

「アンダーハンドパスで思ったところに返球できない。練習しているつもりだけど、いつまでたっても上達しない。試合で活躍するためにアンダーハンドパスのコツやどんな練習をすれば上手になるのかを教えて欲しい!!」

 

アンダーハンドパスはバレーボールの基本的なプレーの1つですが、感覚を身に付けるまでに時間がかかるプレーです。アンダーハンドパスでチャンスボール(簡単なボール)の返球をミスしてしまったり、山なりのキレイなボールを返球することができずに多くの選手が悩んでいます。そこで、本記事では初心者の人にはもちろん、上級者の人にも参考してもらえるアンダーハンドパスを上達させるためのポイントや練習方法を解説したいと思います。

■コンテンツ

■アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント

■絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選

■アンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツ

今回の記事では「アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント」、「絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選」「アンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツ」の3つのコンテンツを解説していきます。5分で読める記事なのでアンダーハンドパスに苦手意識のある人は、ぜひ最後まで読んでみて下さい。

■アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント

■アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント

アンダーハンドパスを上達させるためのポイントは4つ。ポイントをしっかりと意識することで、精度の高いアンダーハンドパスができるようになります。

①頭を上下に動かさないこと

②「面」を意識した手の組み方を身に付ける

③前方の足と後方の足の役割を理解する

④「当てる」ではなく「運ぶ」を意識する 

①頭を上下に動かさないこと

バレーボールの全てのプレーに共通して重要なことが、ボールの落下地点を正確に判断すること。落下地点を判断するのが遅いと、うまくボールの下に入ることができずにアンダーハンドパスでの返球が不安定になります。落下地点を素早く判断できない原因の一つが視界が安定していないから。よく見かけるのが頭を上下に大きく動かしながらボールを見ている選手ですね。頭を動かしてしまうと視界も上下にブレてしまうので、落下地点を正しく予測することがでいません。顎を少し引いた状態にして上目遣いでボールを見るように意識してみましょう。顎の位置を固定することで視界も固定されて落下地点を正しく見極めることができるようになります。

②「面」を意識した手の組み方を身に付ける

「面」とは、アンダーハンドパスで手を組んだ際の手首から肘までのことを指します。レシーブと言われるプレー(アンダーハンドパス・サーブカット・強打レシーブ)で最も重要なのが「面」です。ボールに接触する「面」をいかにキレイに作ることができるかでレシーブの精度が変わります。「面」をキレイに作るコツとしては「肘を曲げないこと」「左右の親指の位置を揃えること」の2つです。肘を曲げてしまうと左右の肘が内側に入ってしまい、「面」が狭くなってしまいます。親指を下に向けることで、自然と肘が伸びるので意識してみましょう。手を組む時に左右の親指の位置がきっちりと揃っていることで、自然と左右の腕が揃い、広くフラットな「面」を作ることができます。咄嗟に腕を組んでも親指の位置が揃うように繰り返し練習してみましょう。

③前方の足と後方の足の役割を理解する

アンダーハンドパスはどちらの足が前に来ても問題ありません。大切なのは前方の足と後方の足にはそれぞれ異なる役割があるということです。まず、前方の足は返球するボールの方向を定めるのに重要な役割を持ちます。思った方向に返球したいからと身体を向けることに一生懸命になる人が多いですが、意識すべきはつま先の方向です。身体は前方の足のつま先が向いている方向に自然と向かいます。ボールを飛ばしたい方向に前方の足のつま先をしっかりと向けることを意識しましょう。後方の足は飛距離を出すための働きをします。アンダーハンドパスの構えから後ろの足を伸ばすことでボールに力を伝えます。ボールの落下地点に入ったら、前足のつま先を返球したい方向に向ける。次に後方の足を伸ばす力でボールの飛距離を調整する。ということを意識して練習してみて下さい。

④「当てる」ではなく「運ぶ」を意識する 

アンダーハンドパスでのボールタッチは面に「当てる」のではなく面で「運ぶ」という意識が大切です。「当てる感覚」でボール返球しようとすると腕だけを振ってボールをコントロールしようとしてしまいます。腕を振ってしまうと面の位置が安定せず、思った方向に返球するのが難しくなります。ボールを「運ぶ感覚」のイメージとしては、腕は振らずに膝の屈伸を使ってやさしくボール運んであげるイメージ。ボールを運んだ後(ボールが手から離れた後)にすぐに腕を崩さず、1秒間程度は腕を組んだ状態をキープしましょう。腕を組んだ状態を保つことで、よりボールを「運ぶ」という感覚を意識しやすくなります。

■絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選

■絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選

アンダーハンドパスを上達させるために取り組んで欲しい練習方法が「直上ロングパス」「ランニングアンダーハンドパス」「ワンハンドアンダーハンドパス」の3つ。ここまで解説してきた4つのポイントを意識しながら、ぜひ実践してみて下さい!

・直上ロングパス

「直上ロングパス」は面の形と角度、下半身の使い方やボールの勢いの吸収の仕方。アンダーハンドパスに必要な多くの感覚を身に付けることができる練習方法です。しかも一人で出来る練習なので、ボールさえあればいつでも取り組むことができます。

①出来るだけ高く自分の直上にアンダーハンドパスでボールを上げる

②落ちてくるボールを頭の高さくらいにコントロールする

③①と②を繰り返す

練習方法は上記の通り、非常にシンプルで簡単ですが、意識することはたくさんあります。①では、できる限りボールを高く直上に上げることが重要です。ボールを高く上げるためには下半身の力を上手に使うことが必要になります。低い体勢から膝を伸ばすことで生まれる力を上半身と腕に伝える感覚を掴みましょう。低い体勢を取る際は「膝を曲げるというより足首を曲げる」というイメージを試してみてください。②では落下してくる勢いのついたボールをコントロールします。まずは面の角度を意識してみましょう。勢いの強いボールをコントロールするコツは適切な面の角度でボールにタッチすることです。今回の練習ではボールを直上にコントロールしたいので面の角度は床と並行(身体に対して90度)にしておきましょう。あとは膝のクッションを使いながらボールの勢いを吸収する感覚を掴んでいきましょう。

ランニングアンダーハンドパス

ランニングアンダーハンドパスは動きの中で安定したボールコントロールを維持するための練習です。「ボールにタッチする瞬間は必ず止まる」を意識しましょう。

ランニングアンダーハンドパスの練習では、自分のレベルに合わせて難易度を設定してみましょう。慣れない内は自分の近くに山なりのボールを出して(投げて)もらい、正確に返球できるようになってきたら、少しづつ離れた場所にボールを出してもらう。そうすれば、無理なく練習に慣れていくことができます。だんだんチャンスボールからスパイクのような早いボールにしていくとより効果的だと思います。速いボールに対して、静止するのが間に合わない場合でも、ボールを捉える習慣に面をしっかりと返球したい方向に向けることを意識ましょう。面を向けるというより肩を入れるということを意識するのがコツです。

ワンハンドアンダーハンドパス

ワンハンドアンダーパスは、繊細なボールタッチの感覚を磨くのに適した練習です。片手でのボールコントロールを身に付けることで、より安定したアンダーハンドパスを身に付けることができます

最初は片手で直上に上げる練習から初めてみましょう。最低でも続けて100回はできるようになりたいですね。慣れてきたら直上に上げながら動き(かがむ⇒立ち上がる)を入れてみたり、右手⇒左手の交互で続けられるようになるまで練習しましょう。最終的には2人1組のパスを片手で続けられるようになれば、アンダーハンドパスの安定感はかなり向上しているでしょう。

■アンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツ

■アンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツ

最後にアンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツについて、解説をしていきたいと思います。アンダーハンドパスでもオーバーハンドパスでもとにかく返球すればいいというものではありません。しっかりとパスの質にこだわることが上達の秘訣です。

質の良いアンダーハンドパスとは?

質の良いアンダーハンドパスとは、セッターがトスを上げやすいボールということです。では、セッターがトスを上げやすいボールとは何か?それは、しっかりと頂点を作れている山なりの返球ということですね。真っ直ぐ自分に向かってくる返球はスピードも勢いもあるので、当然トスを上げにくいです。しっかりと頂点が作れている返球であれば落下地点を判断しやすくなりまし、セットアップする時間をセッターに与えてあげることができます。

質の良いアンダーハンドパスを返球するためのコツ

質の良いアンダーハンドパスを返球するためのコツは、セッターを狙って返球しないことです。セッターに返そうとすると、面をセッターに向けてしまい頂点のない返球になってしまいがちです。なので、セッターと自分の真ん中にイメージをした頂点を狙いましょう。セッターではなく頂点を狙うことでレシーブの面に角度がつき、自然と山なりのボールを返球することができるようになります

まとめ‗ポイントを押さえてどんどん上達しましょう!

今回は、「アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント」を解説しました。

■アンダーハンドパスを上達させるための4つのポイント

■絶対にやるべきアンダーハンドパスの練習3選

■アンダーハンドパスで質の良い返球をするためのコツ

アンダーハンドパスはコツや感覚を身に付けるまでに少し時間がかかります。ですがアンダーハンドパスの技術はバレーボールの守備においての全ての基礎が詰まっています。アンダーハンドパスが上達すればディグやレセプションなど、他のレシーブの技術もどんどん向上していきます。ぜひ、本記事で解説した4つのポイントを意識しながら練習方法を実戦してみてください。

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