週刊少年ジャンプで2012年から8年以上に渡り連載され、バレーボール漫画の金字塔として人気を博した「ハイキュー!!」。アニメ化され第4期まで放映されたり、映画化されたりとバレーボールを題材とした漫画で最も多くの人に愛された作品です。そんな「ハイキュー!!」では沢山の名勝負が描かれていますが、その中でも見応えがあり感動した試合TOP5をランキング形式で紹介していきたいと思います。
今回の記事には「ハイキュー!!」のネタばれも含まれますので、まだ原作を読んでいない方はご注意ください。
第5位‗烏野VS青葉城西(春高予選)

出典: 古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
第5位は単行本の15巻から17巻で描かれている春高予選・宮城県代表決定戦準決勝の烏野VS青葉城西です。青葉城西は烏野の天才セッター影山 飛雄の先輩であり宮城県を代表する名セッタ及川 徹が率いるチーム。青葉城西はインターハイ予選で負けている因縁の相手でもあり、春高予選での対戦は烏野にとってリベンジマッチとなります。烏野高校はインターハイ予選での敗戦後、県外の強豪校が集まる東京合宿で新しいコンビネーションの習得など各選手の実力に磨きをかけてきました。試合は1セット目からシーソーゲームが続きますが、終盤で青葉城西が投入した“狂犬”こと京谷 賢太郎の無茶なスパイクによるミスで第一セットは烏野高校が先取。しかし2セット目から及川 徹が統率する完成された青葉城西の攻撃に”狂犬”京谷 賢太郎が加わることによって、完成度の高さに破壊力が上乗せされます。試合は一進一退を繰り返し、ファイナルセットのデュースまでもつれ込みます。両者予断を許さない状況の中、孤高の”天才”影山 飛雄が「1人の才能が優れているよりもチームで戦うほうが強い」ということに気づくことで成長を見せます。そして、極限の緊張感の中、日向翔陽の速攻が決定打となり青葉城西へのリベンジを果たします。
第4位‗MSBYブラックジャッカル VS シュヴァイデンアドラーズ

出典:アニメイトタイムズ
第4位は単行本43巻から45巻で描かれているV.LEAGUE Division1のMSBYブラックジャッカル VS シュヴァイデンアドラーズです。同じ烏野高校で切磋琢磨してきた主人公の日向 翔陽とライバルの影山 飛雄がお互いプロになり、敵として対戦します。ハイキューで描かれる最後の試合。高校時代に戦ってきた強敵達が一堂に会するクライマックスに相応しい豪華なラストゲームです。シュヴァイデンアドラーズに「影山 飛雄」、小さな巨人の異名を持つ鷗台高校の「星海 未来」、全国3大エースと呼ばれていた名門白鳥沢の絶対エース「牛島 若利」などの選手が所属。MSBYブラックジャッカルにハイキューの主人公「日向 翔陽」、梟谷高校の象徴であり全国屈指のエースである「木兎 光太郎」、牛島 若利と同様に全国3大エースと呼ばれ関東のサソリの異名を持つ井闥山学園の「佐久早聖臣」、春高で烏野高校を窮地に追いやった稲荷崎高校の関西№1セッター「宮 侑」などの選手が所属。主人公級のライバル達がぶつかり合い激闘を展開していきます。高校時代は驚異の身体能力と勝負強さが強味だった日向 翔陽ですが、高校卒業後に南米に渡り武者修行を行います。現地で取り組んだビーチバレーを通じて様々なスキルを経て、進化を果たした日向 翔陽の活躍に胸が躍ります。ライバル達も当然、高校生のことからパワーアップしています。個性の強いキャラクター同士のぶつかり合いは「全員が主人公」と言ったところです!
第3位‗烏野高校 VS 稲荷崎高校
出典 : https://www.amazon.co.jp/
第3位は単行本28巻から33巻で描かれている春の高校バレー全国大会2回戦で行われた烏野高校VS稲荷崎高校との一戦です。稲荷崎高校はインターハイで準優勝をしている優勝候補であり、高校バレー界最強の双子“宮兄弟”擁する関西の超名門校。宮兄弟の兄、宮 侑は全日本ユースにも選出されており、影山 飛雄にとってもライバルの一人。稲荷崎高校は強豪校らしい会場を揺らすような応援を味方につけ、試合開始から宮兄弟を中心とした攻撃で烏野高校を攻め立てます。日向 翔陽、影山 飛雄の変人速攻で対抗しますが、なんと宮兄弟に変人速攻をコピーされてしまいピンチが続きます。苦しい展開の中、サーブで狙われ、スパイクも決まらず心が折れかけていた田中 龍之介が漢気で奮起。精神的な壁を乗り越えた田中の会心のスパイクが決定打となり烏野高校が1セット目を奪取します。しかし、第2セットはうって変わって、宮兄弟に加え角名 倫太郎や尾白 アランなど各選手が活躍を見せ、接戦の1セット目とは打って変わって稲荷崎高校の一方的な展開に。烏野高校もなんとか追い上げようとしますが稲荷崎高校キャプテンの北 信介の出場で再び流れを奪われてしまいそのまま第2セットを落としてしまいます。そして迎えた最終セット。宮侑のジャンプフローターサーブとジャンプサーブの「二刀流サーブ」。それに対応する烏野高校の守護神「西谷 夕」。烏野高校のスーパーエース東峰旭の魅せる「意地のスパイク」。宮兄弟の「コンビプレー」。などなど、双方譲らずの一進一退の攻防が続く目の離せない試合展開を繰り広げていきます。
第2位‗烏野高校VS白鳥沢学園高校(春高予選)

出典:古舘春一/集英社・「ハイキュー!! 3rd」製作委員会・MBS
第2位は単行本17巻から22巻で描かれている春高予選・宮城県代表決定戦決勝の烏野VS白鳥沢学園高校。堕ちた強豪「飛べない烏」と呼ばれるようになっていた烏野高校がついに宮城県の頂に挑戦します。対する相手は絶対王者である白鳥沢学園高校。全国3大エースと言われる超高校級の牛島若利を擁する宮城県内最強の高校です。もちろん、牛島 若利を中心とした強力な攻撃陣と打ち会う日向 翔陽と司令塔であるセッター影山 飛雄の活躍にも注目ですが、個人的には月島 蛍の活躍に胸が熱くなりました。月島蛍は賢くて冷静な印象で一見少し冷めているようにも見えますが、実は春高予選の前に行った合宿から静かに闘志を燃やすしながら練習を積み重ねてきてました。烏野高校は守備では「守護神西谷 夕」の天才的なレシーブ力と主将の澤村大地の安定感が強みでしたが、ここで覚醒した月島 蛍のブロックが守備を完成させます。月島 蛍の進化したブロックと西谷 夕を中心とするレシーブ陣が連携する「トータルディフェンス」で牛島若利の圧倒的な攻撃力に対抗します。白鳥沢学園高校は牛島 若利やミドルブロッカーの天童 覚、1年生レギュラーの五色 工など、宮城県内外から集められた「強力な個」が集結するチーム。一方、烏野高校は新しいことを取り入れ進化し続けることで勝ち上がってきた「個性」のチーム。個の力で正面から相手を叩き潰しにくる白鳥沢学園高校とシンクロ攻撃など多彩なコンビネーションで王者に食らいつく烏野高校。正反対のチームがぶつかり合う試合はまさに「コンセプトの戦い」です。
第1位‗烏野高校VS音駒高校(春高)

出典:2024「ハイキュー!!」製作委員会(C)古舘春一/集英社
第1位は単行本33巻~37巻で描かれているは春の高校バレー全国大会3回戦で行われた烏野高校VS音駒高校との一戦です。対音駒高校戦はランキング1位も納得の激闘。劇場版になってしまう程、ファンからの支持を集める試合です。烏野高校と音駒高校は古くからライバル関係にあり、彼らの試合は両校の名称から烏と猫の戦い“ゴミ捨て場の決戦”と呼ばれています。これまで烏野高校は音駒高校に公式戦で一度も勝利したことがなく、言うまでもなく音駒高校は強敵ということです。そんな両校の戦いは第一セットから白熱した展開となります。影山 飛雄の強烈なジャンプサーブを音駒の海 信行がキープすると、194.3㎝の長身ミドルの灰葉 リエーフのクイックを烏野高校のリベロ西谷 夕があげる。エースの東 峰旭がバックアタックを打てば音駒高校のリベロ夜久 衛輔がレシーブ。序盤から激しい好ラリーを繰り広げます。中盤から音駒高校の真骨頂である粘りで徐々に烏野高校にプレッシャーをかけます。最終的には音駒高校のセッターであり、心臓である孤爪研磨の広い視野から相手のスキを突くプレーでコート奥にボールを落とされてしまい音駒高校がセットを奪います。続く第2セットでは日向 翔陽やウイングスパイカーの田中 龍之介のスパイクなどで烏野高校がリードします。しかし、音駒高校の戦略的なブロックと完成度の高いディフェンスが烏野高校の得点パターンを封じていきます。ついに最大の武器である影山 飛雄から日向 翔陽への速攻さえも完全にブロックでシャットアウトされてしまう展開に。このピンチに影山飛雄が選択したのはなんと日向 翔陽へのセンターオープン。充分な助走距離から力強い踏み込みで、これまでで一番高く飛び上がった日向 翔陽が3枚ブロックを打ち抜き、そのまま第2セットを烏野高校が取り返します。因縁の対決に相応しく勝負は最終セットにもつれ込みます。序盤からお互いの思いと意地がぶつかり合うようなラリーが続きます。烏野高校が畳みかけるような攻撃で襲いかかれば音駒高校は持ち前の粘り強さで対応します。このハイキュー!!史上最も激しい戦いの結末は、ぜひ漫画やアニメ版で見届けてください!
まとめ
今回紹介した【ハイキュー!!】の「最高の試合」ランキングはいかがでしたでしょうか?ハイキューファンの方からしたら、「いや。あの試合を入れるべきだ!」とか「順位を変えた方がいい!」などのご意見もあるかもしれませんが、紹介した5試合が名勝負であり、ハイキュー!!の魅力に溢れていることには間違いありません。バレーボール漫画の金字塔であるハイキュー!!は多くのバレーボールファンに支持され、これまでバレーボールに興味がなかった新たなファンを多く生み出しました。これからもハイキュー!!に続くようなバレーボール漫画が誕生してくることを期待していますし、楽しみにしています!
コメントやご質問がある方は、ぜひ、Twitterにメッセージをください。