【日本代表の西田有志選手について詳しく知りたい!】
「男子バレーボール日本代表のエース(オポジット)である西田有志選手はどんなキャリアを持つ選手なのか?具体的にどこが凄いのか?を詳しく教えて欲しい。」
西田有志選手は主要国際大会で46年ぶりのメダル獲得の快挙を果たした「ネイションズリーグ2023」や「パリオリンピック予選」で日本代表のオポジットとして活躍した選手。これまで得点力不足に悩まされ続けてきた日本代表の救世主となったスーパーエースです。
・西田有志選手のプロフィール
・西田有志選手の経歴(小学校~パナソニックパンサーズ)
・西田有志選手が特に優れている3つの能力
今回はそんな西田有志選手のプロフィールや球歴を紹介しつつ、特にどんなところが凄いのかを解説していきたいと思います。5分程で読み終える記事なので、スパイカー(前衛)の選手はもちろん、男子バレーボールに興味がある人はぜひチェックしてみて下さい。
・西田有志選手のプロフィール
・西田有志選手のプロフィール
まずは西田選手がどんな選手なのかを出身や身長等々のプロフィールを基に解説していきたいと思います。
プロフィール一覧
出身 | 三重県 |
---|---|
生年月日 | 2000年1月30日 |
身長/体重/足のサイズ | 186㎝/89kg/28㎝ |
最高到達点/指高 | 3m50㎝/2m40cm |
利き腕 | 左 |
所属チーム | パナソニックパンサーズ ※2023‐24シーズン |
ポジション | オポジット |
血液型 | O型 |
趣味 | カラオケ |
得意なプレー | サーブ |
記事の後半でも紹介しますが、186㎝と決して大きくないにも関わらず最高到達350㎝を誇るジャンプ力と日本人離れした決定力は本当にすごいと思います。さらに西田選手が凄いのが「気迫」。世界のビックプレーヤーと対峙しても一歩も引かないハートは最もオポジットに必要な素質だと思います。ちなみにですが、カラオケではブルーハーツをよく歌っているそうです。
■最高到達点とは?
最高到達点とはいわゆる「打点の高さ」を示すものです。ジャンプをした時に腕を上に伸ばした指先の高さのことで、バレーボール選手を評価する際に重要な指標として用いられます。男子日本代表の最高到達点を平均すると約340㎝なので、西田選手の350㎝は日本トップクラスの最高到達点ということになります。
・西田有志選手の経歴(小学校~パナソニックパンサーズ)
・西田有志選手の経歴(小学校~パナソニックパンサーズ)
西田有志選手は、2023‐24シーズンからジェイテクトスティングスからパナソニックパンサーズに移籍をしていますが、そんな西田選手のこれまでの経歴を詳しく見ていきたいと思います。
西田有志選手の経歴
●2012年3月:いなべ市立石榑小学校卒業
●2015年3月:いなべ市立大安中学校卒業
●2016年3月:ヴィアティン三重バレーボール U-19所属 ●2018年3月:海星高等学校卒業
●2018-21年:ジェイテクト STINGS 所属 ●2021-22年:ヴィボ・ヴァレンツィア(イタリア)所属 ●2022‐23年:ジェイテクト STINGS 所属 ●2023年~:パナソニックパンサーズ 所属
いなべ市立石榑小学校~いなべ市立大安中学校卒
西田選手の家族構成は両親と兄、姉の5人。兄妹がバレーボールをしていたこともあり、西田選手もバレーボールをはじめたそうです。小学生時代は「大安ビートルズ」というジュニアチームに所属していて、小学4年生の時に全国大会デビューを果たしています。4年生ながらスタメンとして活躍しており、強烈なスパイクを叩き込んでいたらしいです。そんな活躍もあり、中学は強豪校からのスカウトを受けていたらしいのですが、地元中学校に進学します。後のインタビューで「強いところに行ってずっと上にいるより、下から倒していくほうが楽しいというか、そっちの方が人生的にもいいかなと思ったので地元の中学校に進学しました。」と、答えています。実に西田選手らしいエピソードですよね。中学2年生ではじめてJOC三重県選抜の選考会に招集されると、翌年の中学3年生時に三重県選抜チームの一員として第28回全国都道府県対抗中学バレーボール大会に出場します。西田選手にとって、三重県選抜に選ばれたことがプレーヤーとしての転機になったとインタビューで語っています。
海星高等学校~ジェイテクト STINGS
いなべ市立大安中学校卒業後は地元三重県の海星高校に進学。野球で有名な高校で、甲子園常連校です。中学生時代にJOC選出の実績もあることから、石川選手の出身校でもある愛知県星城高校からスカウトがあったそうですが、「強豪校を倒したい!」という思いから海星高校への進学を決めています。高校でもバレーボール選手としてメキメキと頭角を現していましたが、松阪工業高校に春高バレー出場は阻まれ、インターハイにも高校3年の時に1度しか出場することができませんでした。それでも西田選手の得点能力は別格で2年生の頃にはジェイテクト STINGSからスカウトされています。バレーボール選手でトッププロになるという目標もあったことから大学には進学せずジェイテクト STINGSに入団。高卒ルーキーとしてVリーグデビューを果たすと破竹の勢いで実績を重ねて19歳で日本代表メンバーに選出されてます。
ヴィボ・ヴァレンツィア(イタリア)での海外挑戦
西田選手はVリーグ1の2019‐20年シーズンに得点王・サーブ賞・ベスト6とタイトルを総なめする活躍を見せ、ジェイテクト STINGSを優勝に導く。そして2021年東京オリンピックへの出場を果たした後、トンノ・カリポ・カラブリア・ウィボ・ヴァレンツィア(イタリア・セリエA)への移籍をします。同チームは1993年にイタリア南部カラブリア州のヴィボ・マリーナとヴィボ・ヴァレンツィアが合併する形で設立し、2004年にセリエA初昇格を果たします。何度か降格はしますが、2016年あたりから戦力が安定しており、今はセリエAの中堅チームと言えるでしょう。西田選手がヴィボ・ヴァレンツィアに所属していたのは2021‐22年の1年だけではありますが、最多得点・MVP・サーブ賞など多くの実績を残し、イタリアでも充分通用することを証明しました。また、パワーバレー・ミラノに所属する石川祐希選手との日本人対決は多くのファンを沸かせました。
西田くん所属のヴィボ・ヴァレンツィアと石川くん所属のミラノとの一戦✨🇮🇹現地時間11/3の20:30開始だと日本は4日の早朝になるのかな。。。誰か試合アップしてくれるといいなぁ〜💕 https://t.co/qdpYjZqSaM
— ロコ (@rokooro) October 26, 2021
ジェイテクト STINGS~パナソニックパンサーズ
2022年はヴィボ・ヴァレンツィアから古巣であるジェイテクト STINGSに移籍。体調不良もあり、長期の離脱を余儀なくされましたが同年の天皇杯優勝に貢献をしています。そんな西田選手ですが、「移籍によるステップアップは当たり前のこと。よりレベルの高い環境を求め続けるのがプロ選手としての姿勢。」と、2023-24シーズンはパナソニックパンサーズへ移籍することを発表しています。パナソニックパンサーズはオポジットに日本人選手を採用し、外国人選手はアウトサイドヒッターとして獲得することが多いチームです。過去には山本隆弘選手、清水邦広選手、大竹壱青選手などの日本代表選手が起用されています。そんなパナソニックパンサーズとしては、日本で最も活躍しているオポジットである西田選手を獲得したい。と思うのは当然のことかもしれません。また、西田選手と同時期に日本代表のリベロである山本智大選手も獲得しており、攻守ともに補強しています。数多くの日本代表を擁するパナソニックパンサーズは2023‐24シーズンの優勝候補であることは間違いないですし、西田選手の活躍にも期待ですね。
・西田有志選手が特に優れている3つの能力
・西田有志選手が特に優れている3つの能力
西田選手が特に優れているのは「①圧倒的なスイングスピード」・「②強烈なジャンプサーブ」・「③プレーに宿る気迫」の3つ。
①圧倒的なスイングスピード
スイングスピードは普段の練習や筋力トレーニングで身に付くものではありません。一定程度の速度を超えるスイングスピードは、ジャンプ力と同様に「持って生まれた才能」と言えるでしょう。西田選手は天性のジャンプ力で186㎝と小柄ながら最高到達点は350㎝に達します。しかし、世界の名だたるオポジットの中では、決して高い打点とは言えません。それでも西田選手が世界と対等以上に戦えるのは「圧倒的なスイングスピード」を兼ね揃えている選手だから。スイングスピードが速い選手はブロックが完成する前にスパイクを打ち込むことができるので「ブロックアウト」や「吸い込み」などで得点することができます。更にスイングスピードの速さは球質に直結します。ボールを叩く腕の振りが早ければ早いほどスパイクにキレがでます。西田選手の強烈なスパイクはスイングスピードが生み出しているということですね。
②強烈なジャンプサーブ
西田選手といえば、強烈なジャンプサーブ。最速120キロを超えるサーブは相手レシーバーを吹き飛ばすほどの破壊力を持っています。プロ野球のピッチャーと比べると120キロは遅いような感じがしますが、120キロの速度で迫ってくるバレーボールの衝撃は凄まじいです。西田選手のジャンプサーブが更に凄いのが、全力で打っても安定してコートに入る。ということです。本気なら120キロくらいのジャンプサーブを打てる選手は他にもいると思います。しかし、この速度のサーブを安定して入れられる選手はなかなかいません。西田選手が成功率を無視して本気でジャンプサーブを打ったら、130キロくらいはでるかもしれませんね。
③プレーに宿る気迫
バレーボールは繊細なスポーツであり、「ゲームの流れ」「勢い」など数字では表せない要素で勝敗が左右されることがよくあります。西田選手の得点した際の「雄叫び」や相手選手に一歩も引かない「負けん気」は、「ゲームの流れ」や「勢い」を力づくで自チームに傾けてしまいます。こういった「流れ」を変えられる選手は貴重で、特に日本人選手には珍しいです。Vリーグでも外国人選手が無理矢理悪い流れを変えてしまうところを見ますが、日本人選手が流れを持ってきている姿はなかなか見れません。西田選手は気迫溢れるプレーで、国際大会の場ですら流れを変えることができる力を持っています。会場にいるファンの気持ちまで引き寄せてしまう西田選手のプレーを、ぜひ会場で体感してみて下さい。
まとめ:西田有志選手は天性の点取り屋
西田選手について、いろいろと解説してきましたが西田選手は日本が誇る天性の点取り屋。ということです。「日本人離れしたジャンプ力」「圧倒的なスイングスピード」「ゲームの流れを変える気迫」。まさにオポジットに必要な能力を高いレベルで兼ね揃えている選手だと言えます。日本が誇る最強のオポジットが世界の壁を打ち破りオリジナルでメダルを獲得する日も近いかもしれませんね。これからも西田選手を応援し続け、注目していきたいと思います。
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